読書感想文 『うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ』



うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ
平康 慶浩
東洋経済新報社
売り上げランキング: 17,517

モ人の年収が300万円かどうかはご想像にお任せします。(予防線)

≪要約≫

冒頭にある10個の設問に対してYes or Noでの回答を行い、Yesの数によって読者が勤めている会社を四つに分類します。

(ネタバレをすると10個のうち5個づつ二つの要素を判定する設問になってます。片方のYesが多いと『ブラック型企業』もう片方のYesが多いと『業績悪化型企業』どちらも相応に多ければ『二重苦企業』。幸い、どちらも少ない−Yesの数自体が少ないのなら『普通の企業』)

それぞれの分類に従って、今後、もらえる給与が増えていく可能性が低い理由を論じていきます。同時に、今までの社会ではだんだんと上がっていくのが普通だった給与のメカニズムと実態、現在では通用しない理由などなど…


全体的な世相、経営者視点での『人件費』としての給与などなどの概論に対して、補完するように「四分類企業別」「業種・職種別」の『それでも給与を増やす方法』もかかれています。

また、上記の対策を駆使してもどうしようもない人向けの「最後の手段」として『転職』に関するアドバイスも書かれています。

≪引用≫

特に印象に残ったのは、『第6章 希望は人事制度の中に必ずある』丸ごとなのですが、当然一章そのまま引用はできないので、『はじめに』の中で第6章について紹介した一節のみを。

>第6章は少し堅苦しいが、給与を決める会社のルールとしての人事制度を説明している。

>例えば君が初めて野球をするとして、ルールを聞かずに行き当たりばったりでうまくプレイできる可能性は低い。もちろん習うより慣れろ、という言葉もあるくらいだから、アソビならば、みんなに交じってプレイしているうちになんとなくルールはわかってくるだろう。でもそれは遊びだから許される。失敗しても笑ってすませることができる。しかし、もしそれが本気の試合だったなら、とんでもないことになるかもしれない。

>社会人としての生活も同様だ。だから社会人である君の給与を決めるルールは覚えておいたほうがいい、と私は考える。かのアインシュタイン先生もこうおっしゃってることだし。

>>ゲームのルールを知ることが大事だ。

>>そしてルールを学んだあとは、だれよりも上手にプレイするだけだ。

>>アルバート・アインシュタイン


≪言いたい事≫

残念ながら、Amazonのレビューにあるとおり「究極的にいうと上司に対してゴマをするしかない」という事が書かれています。と、コレだけが結論だ!と書くと強い反発心を誘発しそうですし、「読まなくてもいっか」と感じてしまいます。しかし、「ゴマをする必要性」が論理だてて書かれていますし、単純になんでもかんでもYesYesの持ちアゲ持ちアゲで行けばよい、というほど乱暴な内容ではありません。

ただし「オレは上司の指示や同僚との共同作業とは関係なく実績を残しているんだ!」というような独りよがりなマインドに対して「それでいいハズがない」とバッサリ。理由は…大事なトコロなので、本書をお読みください。


この本を読み終えて感じたのは

「兵隊のままでいて、給与が増える時代は終わった。給与を増やしたいのならば、兵隊ではなくリーダーにならなければならない。」

という割と当たり前の「仕事本・出世本」のたぐいで導かれる結論でした。とはいえ、読んでまったくの無意味だったかというとそうでもありません。やはり『業種別・職種別』の具体例が書かれているのは、同種の他の本には無い強みだと感じます。


≪関連≫

去年の年末に、ちょっとだけグチってしまいましたがわたくしモ人が勤めている会社は色々とピンチです。


業界・業種自体も色々とアレな上に前経営者の経営センスも…。そのうえ、風通しの悪い社風や朝令暮改上等という振るまい、あげくの果ての福利厚生・給与のカット、人員整理…

正直なハナシ、ここ数年「こんな会社じゃ…」と腐ってました。かといって辞表を叩きつける程の度胸もなく、ただただ目の前に積まれた仕事を消化していく日々…

しかし、この本を読んで少しだけ気持ちが前に向けました。大変なのは、ツライ思いをしているのは自分だけじゃない、と。いや、「転職しようにもドコに行ってもツライらしい、と理解できた」とも言えますか…

もう少しだけ、今の場所で「粘って」みよう。そういう気持ちになれたので、結果としてこの本に出会えてよかったと考えています。


kindle日替わりセールで買ったので、定価は払っていませんが!!

(蛇足。定価からすると内容は値段に見合っていません。というか年収300万円の人に読んでほしい値段設定じゃないです>定価¥1620-)

(もし、この筆者の方が本当の本気で「年収300万円の人に対して広く読んでほしい、そして年収300万円の仕事で収まるのではなく、もっと出世を志向すべきだし、それ自体が本人の給与増だけでなく、社会全体の幸福につながるんだ!」と思っているのなら、取り急ぎ同書の値下げを検討すべきでしょう。文庫版でもいいし、kindleでのセールを定期的に行う…とかかな?)


それでは せいぞんせんりゃく しましょうか
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コメント
書評拝見しました。ありがとうございます!
価格は著者にはなんともしづらいので、ご容赦を。

本を書いて2年になりますが、その後の分析をブログに書いてみましたので、よろしければご覧ください。

2014年7月7日の記事
「年収300万以下の人が増え続けていることについて」
http://hirayasu.hatenablog.com/entry/2014/07/07/190841
おお!著者である平康さま、コメントありがとうございます!

価格の件、生意気な事を申し上げてすみません。最終決定権は出版社が握っているという事情は理解できますが、やはり「一生年収300万円かも」という会社に入ってしまった人間−この本を読むべき人間にとってこの価格はやはり手が出しづらいと思います。こういう声もあるのだ、という事もご理解いただければ幸いです。

データアップデート後のブログエントリ、興味深く拝見させていただきました。おっしゃるとおり、状況は(どちらかというと悪い方向に)変わっていますね。自身の働き方も含めて参考にさせていただきます。

ありがとうございました。
  • モ人SYO−GO
  • 2014/07/15 7:52 AM
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